使い方その3

QEPCAD Bには複数の入力方法があります.今回は様々なCASへのインターフェイスの実装を特徴とするSAGE( SageMath - Open-Source Mathematical Software System )上でのQEPCAD Bの使い方をお話しましょう.

 まず,KNOPPIX/mathの画面左下にあるメニューから

のように辿ってSAGEを起動させると,初回のみパスワードの設定を求められますので適当なものを入力,エンターキーを押し,確認のためもう一度入力,エンターキーを押すと,サインイン画面になりますので

のように先ほどのパスワードを入力し,Remember me ボタンをクリック,Sign in ボタンをクリックしてください.すると

のようなNotebookの選択画面になりますので,New Worksheet をクリックすると新規に作成するNotebookの名前を求められますので適当に入力してRemane ボタンを押すとSAGE Notebookがスタートします.

 まずはNotebookのcell(空欄のボックス)に

qepcad_version()

と入力して,シフトキーを押しながらエンターキーを押して,QEPCAD Bのバージョンを確認してみてください.

'Version B 1.54, 15 Apr 2010'

と表示されるはずです.

 さてSAGEに実装されている多くのインターフェイスは呼び出す相手の言語とSAGEの言語との混成です( http://www.sagemath.org/doc/reference/interfaces.html ).一方QEPCADへのインターフェイスの関数は完全にSAGEの言語に翻訳されていますので,関数の別名を定義するのが便利でしょう.そして変数も宣言します.以下を空のcellにコピー,ペーストして,シフト+エンターキーを押してください.

All=qepcad_formula.forall;
Ex=qepcad_formula.exists;
Exk=qepcad_formula.exactly_k;
Not=qepcad_formula.not_;
And=qepcad_formula.and_;
Or=qepcad_formula.or_;
Impl=qepcad_formula.implies;
Iff=qepcad_formula.iff;
var('a,b,c,d,e,f,g,h,i,j,k,l,m,n,o,p,q,r,s,t,u,v,w,x,y,z');

これで準備完了です.試しに前回の例を入力してみましょう.空のcellに次を一つずつ入力,シフト+エンターを押してください.

f1=Ex(x,Ex(y,And(x^2+y^2==1,a*x+b*y==1)));f1

f2=Exk(1,x,x^2+a*x+b==0);f2

それぞれQEPCADの書式で出力されるはずです.なお,入力の書式はSAGEのものですので,乗法記号は*,等号は==です.これらをQEPCADで処理するには,同様に

qepcad(f1)

qepcad(f2)

とすれば前回と同じ結果が表示されます.

 なおオンラインドキュメントは

qepcad?

で表示されます.

さらに詳しく知りたい方はその一行目のファイル
/usr/local/sage/local/lib/python2.6/site-packages/sage/interfaces/qepcad.py
をご覧になるとよいでしょう.