2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

QE による検証

Mathematica の QE のデフォルトの議論領域は Reduce[Exists[x, a*x^2 == 1]] に対する出力 からも判るように複素数体であり,前回公開した Mathematica での実装の目的の 1 つは,この QE による結果の検証でした.Mathematica で前回の各関数の定義コード…

Mathematica 推参

オリジナルプログラムの元になったコードは Mathematica で書かれていますが,汎用性を重視した筆致なので,今回は https://reference.wolfram.com/language/tutorial/AlgebraicNumberFields.html.ja にある代数体関連の組み込み関数などを用いて書いてみま…

円分体の利用

RR シリーズでは冪根が代数的整数となるよう変数の導入時に係数を調整しています.これは algebraic モードへの適用を念頭に置いたものですが,1 の原始冪乗根の中間体上の定義式は必ずしも monic でないため,RR6m では,tellrat への入力の前に線形変換を…

inv 再考

置換の表現には,リストタイプと巡回タイプとがあり,それぞれ積,逆元の実装に適していますが,今回のコードは根の置換という出自からリストタイプを利用しており,逆元の実装に工夫の余地がありました.現在公開中の inv は inv(A):=map(second,sort(map("…

GCD の利用

現在のオリジナルプログラムや RR6 では,分解体の primitive element A の中間体 K(w,a) 上の定義式が Lagrange resolvents の和となることを利用していますが,http://ehito.hatenablog.com/entry/2019/03/02/163023 で述べたように,A の K(w,a) 上の定義…

微調整

http://ehito.hatenablog.com/entry/2019/02/24/234939 の実行例の timer_info() を見ると [[total,0.001663981382026495*sec,5586,9.295*sec,0], [mp,0.214*sec,15,3.21*sec,0], [nGG,0.1895333333333333*sec,15,2.843*sec,0], [RR6,0.167*sec,15,2.505*sec…

実行例

円分多項式の例です. (%i9) ROU(x,N):=rat(apply("*",makelist((x^(N/s)-1)^moebius(s),s,listify(divisors(N)))))$ Evaluation took 0.0000 seconds (0.0000 elapsed) using 0 bytes. (%i10) for i:3 thru 22 do print([p:ROU(x,i),mp(p),RR6(cs(nGG(DA)))…

4.添加する元の定義式,および,5.分解体の相対定義式(解説)

現在のオリジナルプログラムでは,すべての Lagrange Resolvent の冪乗,開冪,和を取って,表題の2つを算出しています.一方,http://ehito.hatenablog.com/entry/20190123/1548255005 で提案した方法は,分解体の(基礎体 K 上の)定義式 P,新たに添加す…