2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Lazard's method(その1)

1994年(Unpublished manuscript は 1990年)に Daniel Lazard が発表した(https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-1-4612-2628-4_29)CAD の構成方法は,一般化された根の重複度を保つ分割によるもので,その projection set(主係数,定数項,判…

結果の検証

今回の QE ツールにおける入出力(に対応した論理式)の等価性の検証は,いつもお世話になっている qepmax(https://github.com/YasuakiHonda/qepmax)を介して QEPCAD B で行なっています.具体的には,次のように出力のリストを論理結合に変換する関数 F2G…

実行例(4)

(%i1) (qvpeds ([],[a,b,c,d],0,h1,r11,0 ), qe( bfpcad(ext( '( a^3+b^2-1=0 and b^3+c^2-1=0 and c^3+d^2-1=0 and d^3+a^2-1=0 ) ))) ); Evaluation took 14.3200 seconds (16.7700 elapsed) using 2101.559 MB. (%o1) [[a = root(a,1),b = root(b^2+a^3-1…

実行例(3)

CGS-EQ の深作亮也先生(東京理科大)のサイト http://www.rs.tus.ac.jp/fukasaku/software/CGSQE-20160509/benchmark/computation-time/ http://www.rs.tus.ac.jp/fukasaku/software/CGSQE-20160509/benchmark/input/04/log/出典 http://citeseerx.ist.psu.…

実行例(2)

SyNRAC の岩根秀直さん(富士通研究所)のサイト https://github.com/hiwane/qe_problems/blob/master/problems/exam/manual-fof/tsukuba2010-Ri-1-m.mpl他の QE ツールの出力との比較 http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/2019-…

projection set に対する数値解の誤差(その2)

...とは言え,sep の評価なしでは,いくら R を小さくしても,前回の冒頭で述べたように,近接根に対応した数値解をカウントしてしまう可能性を排除出来ないかのように見えます.しかし,我々が扱うのは一般の系ではなく,CAD の projection set であり,…

近接根の識別

さて,r, R を先の条件を満たすようにとるとして,そも,R をどのように定めるのか?という問題があります.確かに,数値解の誤差 R の系において,互いの距離が 2*R 以下である数値解を全て集めれば,重根に対する数値解は必ずそれに属します.しかし,互い…

projection set に対する数値解の誤差(その1)

誤差 r の数値解を係数に代入した方程式系の数値解の誤差 R との関係を考えると・数値解の代入による係数の摂動は Taylor の定理により r 程度. ・係数の摂動 r に対する厳密 n 重根の摂動は同じく r^{1/n} 程度.なので,例えば,前回の 4096*c^3+27*b^4(…

重根に対する数値解の誤差

先の出力の dist は,同じ値に対すると見做した数値解間の複素平面上での距離ですが,単根の場合の(絶対)誤差 10^{-30} に対して,例えば,下の部分では 10^{-11} まで膨らんでいます. 1 multi-roots: (-6.2414826969557199979633340867b-13*%i)-6.389431…

QE on maxima

以下は,現在作成中の QE ツールの出力例です. ・有効桁数が fpprec の多倍長浮動小数点数を使用. ・2つの数値解間の距離が %ez より小ならばそれらは同じ値の根(重根や共通根)に対応し,%ez 以上ならばそれらは異なる値の根に対応する数値解と見做して…