2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

自動解答系の作り方(15)

第4問は問題の読み取りが不可能なのでどうしようもありません.なお,本問は数学としてはアイゼンシュタインの整数というかベクトル値の確率変数が導入された確率空間の話なので,仕組みはサイコロの目の数の和などと同じですから,人間が機械的(つまり組…

自動解答系の作り方(14)

処理における留意点などを書いていきます.第3問三角比に対してすぐ思い付くのは,教科書通り(ア)余弦・正弦定理,角の2等分線や円周角の性質を適用する方法と(イ)座標による方法でしょう.(ア)は高速で,序盤の設問のような単純な場合には有効です…

自動解答系の作り方(13)

処理における留意点などを書いていきます.第2問これは2012年度の類題なので,頂点の座標,平行移動,最大・最小値及び対応する定義域内の元,x軸との共有点の座標の条件は既に組んでいた関数が適用され,y軸切片のマッチングパターンを追加すれば数学の部…

自動解答系の作り方(12)

処理における留意点などを書いていきます.第1問〔2〕集合のルーチンは用意していませんでしたので新規に組みました.アルゴリズムはMathematicaらしいもので約0.06秒で結果に至ります.それはいいのですが,問題文の「空集合であるものは〜である」「成り…

自動解答系の作り方(11)

処理における留意点などを書いていきます.第1問〔1〕これは既存のルーチンのみで通りました...では記事にならないので,少し細かなことを書きます.まず「A=Bとおく」の評価ですが,今回を含めセンター試験問題では多くの場合,Aが新たに導入されるも…

自動解答系の作り方(10)

前回に続いて,数学1A第1〜3問のデモ動画です. [

自動解答系の作り方(9)

2014年度センター試験数学1A第1問〔1〕 〔1〕$a=\frac{1+\sqrt{3}}{1+\sqrt{2}}$,$b=\frac{1-\sqrt{3}}{1-\sqrt{2}}$とおく. (1)$a b=ans[1]$ $a+b=ans[2] ({ans[3] ans[4]} +\sqrt{ans[5]})$ $a^2+b^2=ans[6] (ans[7] -\sqrt{ans[8]})$ である. (2…

自動解答系の作り方(8)

空欄を多く含む論理式の扱いはそれなりに工夫を要します.実際,空欄の個数が5を超える場合,軽い処理のループでもかなり時間が掛かります. 幾つかのケースでは式を分割することもできるのですが,例えば,2009年度本試験数IIB第3問の最後に現れる $$U_{n…

自動解答系の作り方(7)

今回のシステムでは,問題文を先頭から末尾に向けて走査し対象を定義していくのですが,そのままでは定義の上書きが起こることがあります.次は前回の2013年数学ⅡB第4問の問題文の一部です. また,点$A$を通り直線$BD$に垂直な直線と直線$OC$の交点を$E$…

自動解答系の作り方(6)

解答コマンドの生成には,大きく分けて 【1】問題文の分解と項や論理式の抽出 【2】Mathematicaコードへの変換 【3】コマンドへの埋め込みと合成のステップがあります. 【1】は$で挟まれたLaTeXコード(及びそれに準じた「$a$は正の数」など)を述語の…

自動解答系の作り方(5)

センター試験の ・ベクトルの問題 ・三角比の問題に対応しました.入力と出力の例を挙げます.2013数学ⅡB第4問 $OA=5$,$OC=4$,$\angle{AOC}=\theta$である平行四辺形$OABC$において,線分$OA$を$3:2$に内分する点を$D$とする. また,点$A$を通り直線$BD…