一般の場合

 今回は,凸,1 次式という条件を全て外し

\forall x\;(\; x\in I\;\to\, \sum_{j=1}^{m} a_jf_j(x)\,> 0\;)

を満たす点 (a_1,...,a_m) の集合(解集合)Sola_1,...,a_m についての連立 1 次不等式の表す集合(半代数集合)で内側から近似します(外側からは,前回と同じく,x のサンプルを代入したものの連言を用います).ここで,IR の連結部分集合(つまり,区間),f_j はその上で定義された連続関数とします.
 と書くと,そんな一般的な正値条件,どうする気?と訝られそうですが,十分条件なので,区間を分割して

\min\sum\ge\sum\min

の右辺を用いるだけです.すなわち,I を小区間 I_k\,(k=1,..,n) に分割して

\sum_{j=1}^{m}\min_{I_k}(a_j f_j)\,>0\; (k=1,...,n)

の連言が求める条件(の一つ)であり,それを満たす点 (a_1,...,a_m) の集合を sol とおくと,sol\subseteq Sol が成り立ちます.
 ただし,\min の分配は,小区間の幅の最大値が大きいと \cos^2x+\sin^2x0 で評価するようなことになりますから,気前よく n を増やさねばなりません.
 とは言え,扱える f_j は広範ですから,例えば

\forall x\;(\; -1\le x\le 1\,\to\,a_1 x e^x \,+\,a_2 x^3 \cos \pi  x\,+\,\frac{1}{\log\left(x^2+2\right)}\,> 0\;)

も,その解集合を,n=500,つまり,1000 個の式からなる連立 1 次不等式で内外から評価したものを a_1a_2 座標平面に図示すると

のようになります.