Xk のリスト対応版

 前回の最後に挙げたような条件の処理に適した「点(リスト)の個数を規定する量化子」いわゆる「Numerical Existential Quantifier」を作ることは比較的容易です.
 例えば,一般に条件 P を満たす異なるリスト X が少なくとも k 個存在するという式を F(k,X,P) とすれば

F(k,X,P) ∧ ¬(F(k+1,X,P))

は条件 P を満たす異なるリスト X が丁度 k 個存在するという式ですから,F(k,X,P) を出力する関数を作れば十分であり,この方法で上記の量化子を RedLog に実装したのが,次の exk です.


 ただし,この関数は原理をそのままコード化したものなので,処理の効率はよくありません.以下のような簡単な処理でも,rlqe の出力は長大なものとなり,SLFQ はその簡約に QEPCAD B を 140万回以上も呼び出しています.