起動オプション

今回は標準出力なども参照するので,端末内でReduceを実行します.そのための起動オプションは-w,更に-bを付けるとフォントがシステムカラーになります.

それではQEPCAD Bの実力拝見と意気込み,前回同様rlqepcadを用いて

のように変数の個数を増やしてみると,途端に破綻します.そこでエラーメッセージにより確保するcellの個数を増やしてあげると

と答えてくれます.QEPCAD Bは研究用のプログラムですから,こうした調整が不可欠であり,工学系のpaperなどでよくある「メモリー不足で」云々というコメントを吐く輩は迷わずMathematicaを使うべきです.

ところで,ここで用いた変数rlsetnは実は私がソースに手を加えて設けたものです.従って,一般にはQEPCAD Bに直接起動オプションを与える必要があります.rlqepcadにはそのための?機能もあり,第2引数としてファイル名を与えると,このブログでも述べたQEPCAD Bのバッチファイルをカレントディレクトリに生成してくれます.その内容をReduce上からsystemコマンドを使ってcatで確認した上で,+Nオプションを付けてQEPCAD Bに読み込ませてみます.

結果は以下の通りです,

QEPCAD B(というかそのベースのsaclib)にはこれ以外にも+Np,+G,+R,+S,+M,+L,+Tといった起動オプションがあり,それぞれQE処理のパラメータを設定するものですが,とりあえず覚えておけばよいのは,cell不足のときの+N(本家のサイトにはデフォルト2000000と書いてありますが,実際にはデフォルト1000000です),large prime不足のときの+L(デフォルトでは2000)の2つでしょう.