QE で証明

と言えば,やはり不等式の成立です.すなわち

変数が仮定を満たすならば,結論の不等式が成り立つ

という論理式を QE すれば,その式と同値で量化子を含まない式(とくに,成り立つときは true,成り立たないときは false)が得られる(RedLog ではtrue,false の評価は QE を待たず直ちに行われる)のですから,例えば,命題

x+y+z=0 を満たす任意の実数 x,\;y,\;z について
\frac{x(x+2)}{2x^2+1}+\frac{y(y+2)}{2y^2+1}+\frac{z(z+2)}{2z^2+1}\ge0
が成り立つ

に対して

f[x_] := x (x+ 2)/(2 x^2 + 1);
Reduce[ForAll[{x, y, z}, x + y + z == 0, f[x] + f[y] + f[z] >= 0 ] ]

QE すれば,Mathematica は,直ちに

True

と答えますし,実数 c の条件

x+y+z=0 を満たす任意の実数 x,\;y,\;z について
\frac{x(x+c)}{cx^2+1}+\frac{y(y+c)}{cy^2+1}+\frac{z(z+c)}{cz^2+1}\ge0
が成り立つ

に対しても

f[x_] := x (x+ c)/(c x^2 + 1);
Reduce[ForAll[{x, y, z}, x + y + z == 0, f[x] + f[y] + f[z] >= 0 ] ]

QE すれば,Mathematica

0 <= c <= 2

と答えます.